本紙は、12日から1年間、毎週日曜日に企画読み物「丘陵の隣人たち」を連載します。 舞台はかつて「多摩の横山」と呼ばれた、神奈川から東京に連なる多摩丘陵。 ここには昆虫、野鳥、獣、魚などさまざまな小動物が生息し、住民と共存してきました。 しかし、年々都市開発が進んで環境が悪化し、“隣人たち”はすみかを追われています。 そこで、身近な自然にもっと目を向けていただけたらとの願いから、 季節とともに生きる彼らの興味深い生態と、人とのかかわりを紹介してゆきます。 執筆は、自然観察と、自然を守る活動を続けている市民団体 「多摩丘陵野外博物館」(会員数約500人)の皆さんです。ご期待ください。 東京新聞・連載予告記事(1997年1月6日付け)より
| オオムラサキ | 青いせん光に導かれ | |
アズマモグラ |
暗黒の地下が安楽の生活圏 | |
コミミズク |
冬の草原の訪問者 | |
ウスタビガの繭 |
冬枯れの中の鮮緑色 | |
| ホソミオツネントンボ | 春一番鮮やかに変身 | |
| シマアメンボ | 冬でも水面を滑走 | |
アカガエル |
産卵を終えひと眠り | |
| わき水に生きる宝物 | ||
| ウグイス | 親しまれる「春告げ鳥」 | |
| ビロウドツリアブ | 春一番の元気者 | |
| トウキョウサンショウウオ | 水田減り、絶滅寸前 | |
| ミヤマセセリ | 春の使者、先祖は北米 | |
| トカゲとカナヘビ | しっぽが示すたくましさ | |
| ツマキチョウ | 春のはかない命 | |
| イワツバメ | 実験的に連れてこられた鳥 | |
ヤマサナエ |
一生を谷戸でひっそりと暮らす | |
シュレーゲルアオガエル |
梅雨待つ生命のカプセル | |
| カワトンボ | 金緑色のダイヤモンドダスト | |
オオシブミ |
小さな虫の大きな仕事 | |
| カネコトタテグモ | 横穴式住居で獲物待つ | |
寄生蜂 |
木の幹の中にも生存競争 | |
ジンガサハムシ |
たった9ミリの金色の工芸品 | |
| オオミドリシジミ | 梅雨時に現れる森の蝶 | |
| ゆっくりと地球を歩く | ||
ゲンジボタル |
里の暮らしが演出した光 | |
| アオバズク | 大木減り住宅難 | |
| イタチ | 舗装の上に梅の花形の文様 | |
| マルタンヤンマ | 宝石にも勝る命の輝き | |
| 夏の昆虫たち | 雑木林の中の“居酒屋” | |
| ウスバキトンボ | 抜群の飛翔力で海渡る | |
ツクツクボウシ |
微妙な合奏で夏を送る | |
タイコウチ |
不器用な水のハンター | |
カバキコマチグモ |
名前に合わぬ攻撃性 | |
トノサマバッタ |
ゆかいな草原の王様 | |
| ホトケボジョウ | 谷戸の奥でひっそり生きる | |
ナガコガネグモ |
秋の水田に映えるしま模様 | |
| ヤマカガシ | カエル狩りの名人 | |
クツワムシ |
秋鳴く虫で日本最大 | |
タヌキ |
童謡や民話に数多く登場 | |
| 巣見つけたら離れるが勝ち | ||
モズ |
身近な自然の豊かな体現 | |
カマキリ |
待ち伏せ狩猟の名人 | |
| 冬の到来を告げる鳥 | ||
カヤネズミ |
カヤで編む球のような巣 | |
ウラギンシジミ |
葉の裏でじっと冬越し | |
| フユシャク | 冬に羽化する変わり者 | |
コサギ |
夕日浴びる群れ日本画のよう | |
テントウムシ |
みんなで眠れば寒くない | |
| オオタカとサシバ | 猛禽という丘陵の王者 |
